腰痛について

腰痛は内臓疾患によるもの、腰椎椎間板ヘルニア、脊椎分離症、腰椎の圧迫骨折などの脊椎の疾患によるものもありますが、内臓や骨に異常がないにもかかわらず発生する腰痛を『腰痛症』といいます。

 

腰痛症は、骨盤の腸骨稜(腰のベルトが当たるライン)の周囲に常に痛みやこりに似た感覚があります。また、仙骨(でん部の中心)のあたりまで鈍痛が生じる場合も多くみられます。

加齢に伴って腰の椎間板(背骨の間にあるクッション)は小さく硬くなり、運動時に衝撃吸収としての役割をあまり果たさなくなってきます。そのため衝撃が腰の神経や筋肉に伝わりやすく、周辺に鈍痛が生じているのです。

 

 

一方、腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛は腰椎上部(第2、第3腰椎)に痛みが出る場合が多く、さらに腰痛に加え足に痺れを伴う場合が多く見られます。しかし慢性腰痛症の場合、足に広がる痺れはあまり出現しません。

腰痛の原因

腰痛症は、農業など前かがみになる姿勢で長時間作業をする人、重い荷物を持ち上げる機会の多い仕事をしている人に発症する頻度が高い疾患です。

一方で、椅子に座って首を前屈気味にして仕事をするデスクワークの人も、肉体労働の人に負けず劣らず発症の頻度は高めです。

頚部は背中の筋肉によって腰とつながっているので、うつむくような姿勢で長時間作業を続けると、背部や腰部の筋肉も長時間引っ張られる結果になり、腰に痛みが現れます。

また、職業に関係なく運動不足によって腹筋や背筋が弱体化して腰痛に悩まされる場合も少なくありません。

 

鍼灸治療では、背部や腰部だけでなく、腸骨稜の周辺の筋緊張の緩和と血行改善を図り、腰痛を緩和していきます。

 

腰痛でお困りの方は一度鍼灸治療を検討してみてはいかがでしょうか?