月経前症候群(PMS)とは

月経前症候群(PMS)とは、月経前緊張症ともよばれており、月経の始まる1週間から10日くらい前から、神経質、イライラする、情緒不安定、落ち込み、頭痛、浮腫、乳房痛などの症状が出現する様々な身体の不調や精神症状で、月経が始まると同時にこれらの症状が消失するのが特徴です。

月経前症候群は、いろいろな身体ならびに精神的症状が出現しますが、その程度は軽度の物から日常生活に支障をきたすものまで個人差が大きく、月経前症候群の発症頻度は数%から90%近くともいわれています。

 

〇身体の症状

⑴痛み:下腹部痛、腰痛

⑵乳房:乳房の張り、乳房痛

⑶消化器症状:気分不良、吐き気、腹部膨満感、便秘

⑷神経症状:頭痛、めまい

⑸皮膚症状:にきび、肌荒れ

⑹その他:むくみ

 

〇こころの症状

イライラ、憂うつ、怒りっぽい、集中力低下、疲れやすい

 

〇社会適応障害

仕事がうまくいかない、周りとコミュニケーションがうまくいかない、社会的に孤立する

 

などさまざまな症状が起こります。

 

・タバコを吸う人

・几帳面な人

・神経質な人

・負けず嫌いな人

などのタイプの人は月経前症候群が出やすいともいわれています。

月経前症候群(PMS)の原因

月経前症候群が卵胞期には認められず、黄体期になるといろいろな症状が出現してくることから、月経前のホルモン分泌の変化によるものではないかといわれています。

 

〇プロゲステロン(黄体ホルモン)不足説

〇エストロゲン(卵胞ホルモン)過剰説

などがあります。

 

排卵が起きた後、卵巣では妊娠に向けて黄体が形成され、そこで黄体ホルモンの分泌が高まります。

しかし、妊娠が成立しなかった場合には黄体の縮小が黄体ホルモンの分泌低下を起こし、この急激な変化が視床下部に影響を及ぼします。視床下部は自律神経の調節も行っているため、自律神経失調が起こり、様々な自律神経失調症状が出現するといわれています。

 

これ以外の原因としては、ビタミン欠乏説やプロスタグランジン分泌異常説などもあります。

 

月経前症候群は自律神経との関連が深い症状です。自律神経のバランスを整えること、体質改善・体の冷えをとることで、月経前症候群の症状が緩和されやすくなります。

月経前症候群の症状でお困りの方は一度鍼灸治療を検討してみてはいかがでしょうか?